さて、2回にわたって、どういう人が整形外科にいって、どういう人が接骨院や整骨院(同じ)に行くのか?について書きましたが、冒頭でもふれた「整体院のあるあるイメージ」について書いてみたいと思います。
ただ、私の主観なども入ってくるので毒舌の場合はご了承ください(笑)
○ボキボキと骨の音を鳴らされる
これは、その整体院が使っている手技によります。カイロプラクティックなどの骨盤矯正や首の矯正で瞬発的に身体の一部をひねったりして矯正する場合、ボキボキっと鳴る事があります。腕がすごくいい先生だから鳴るとか、下手だから鳴らない、というものでもありません。
ただ、こういう瞬発的な矯正を受ける場合、患者さんが先生を信じてリラックスし、身を預けることが大切になってきますね。私はその昔、「音が鳴る=改善」、と誤解していましたから、鳴るだろうと思って施術を受けて、鳴らなかった時は、もやもや感がありました。
ボキボキっと鳴る音を簡単に説明します。関節と関節の間にある「関節包」といよばれるもの、(英語ではカプセルといいますが、その方がイメージしやすいですね)の中に気泡がたまってきます(生きている細胞たちの代謝活動による)。関節を動かしてない間の方がたまります。そして、一気にひねったりすると、瞬間的な圧力によりその気泡が外に一気に飛び出す時、ボキボキっと音がします。なので、骨が鳴っているわけでもないし、骨が正しい位置に戻っている音、というわけではありません。
こわいのは恐る恐るやる先生や、勢いだけでやる先生ですね。特に首は大切なものがたくさんありますから、ボキボキ鳴らすことがウリの先生の治療院に行く場合はインターネットではなく、実際に受けた人の口コミなど、下調べが必要だと思います。
○骨盤矯正とかそういうの
最近、どこでも「骨盤矯正」という言葉を目にします。それだけ聞くぐらいだから、よっぽど大切なんでしょう、、、と想像できます。でも、「骨盤ってそんなに歪んでるものなの?」「皆が皆、矯正しなければいけないものなの?」と、疑問もわきます。当ページでも少し触れていますが、骨盤を構成する骨はしっかりと靭帯により結びつけられています。簡単に、「ずれる」とかそういうものではありません。
私達全員、普段の姿勢のクセがあります。座っていることが多い人、立っていることが多い人、左側を向いて仕事をすることが多い人、家のテレビが右側にあるからと、家では右を向いてることが多い人などなど。そして、骨盤は身体の中心部にあります。なので、骨盤は個人個人の身体の歪みを補正するために地味にがんばります。
その結果、少しずつ歪みがでてくるのもいたしかたありません。ずーっと同じ姿勢で、身体が傾き、そのバランスをとるために中心にある骨盤が傾き、そのことにより身体の循環機能や筋肉などに不調が起きている、という考え方です。
骨盤が「1mm前にゆがんでますね」「2mm旋回してますね」などといって、瞬発的に骨盤矯正をして完了とか、筋肉の操作をあまりしないで骨盤矯正が完了とか、全身を施術しないで完了とかそいう施術もありますが、骨盤だけを仮に矯正しても普段の姿勢からまたゆがんでくることは目に見えてます。そしたら、骨盤の歪みが原因だった不調が、数日後、再発することになります。永遠に骨盤を矯正し続けないといけないことになります。
そのため、もし身体の改善のために、「骨盤矯正」をするなら、全身の骨格・筋肉・血流・リンパ・神経などのバランスを整えた上で矯正しないとあまり意味をもたないものだと考えています。
そういうことを少しふまえてみると、各治療院などで行われている骨盤矯正をもっと客観的にみることができるかと思います。
次回に続く…
*https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmedhealth/PMHT0022816/
*http://boneandspine.com/bony-pelvis-anatomy/
院長おおしま