このところ、他の整体師の先生たちと勉強会などをするなか、よく耳にするのが「痛い治療ほど効く気がする患者さんが多い」ということです。
確かに…。
当院の施術は、筋肉や骨だけでなく、もっとディープに、、、例えば、自律神経や中枢神経系にもアプローチするため、施術の密度や深さで考えると、非常にパワフルなのですが、いわゆる「ぎゅーーーっ」と押すことはほとんどしないので、患者さんが施術中痛みを訴えることはほぼありません。
外から患者さんに与える刺激は、物理的な刺激にしても、神経的な無痛刺激にしても、刺激を与えた瞬間からエネルギー転換されます。それは正しい方向性であるべきであり、大きすぎてもいけないし、小さすぎてもいけません。
例えば、腰が痛い患者さんがいらっしゃったとします。もしかすると、①腰の筋肉を傷めたせいで痛いのかもしれませんし、②足首の骨が歪んで痛いのかもしれません。③どこかの神経が炎症しているのかもしれませんし、④腎臓の調子悪いかもしれませんし、はたまた、⑤実はまったく物理的ではなく、ストレスで腰が痛いのかもしれません。⑥もしくは本当は首が悪いのに、脳が「腰が痛い」って思いこんでいるのかもしれません。
まだまだ数えきれませんが…。
なので、腰が痛い⇒「腰の筋肉を押して、揉む」行為をすると、上記の①~⑥が原因の場合は腰はよくなりません。「筋肉が押された、、、痛いところに何かをしてくれた」という反応(気持ちいいかも・・・)が一時的におこるけれども、治癒には向かわないし、治癒的エネルギーも吸収されず跳ね返されます。
随分昔に働いていたところでは、軽い腰痛の患者さんが、ぎゅーぎゅー押されて、どんどん耐性が付き(悪い意味で)、どんどん固くなり、しまいには麻痺してしまい、痛みがわからなくなり、、、、治ったと勘違いし、そうなると、脳からの治癒力は腰に届きませんから、実際は治らないまま、、、、それでも押され続け、、、突然、腰だけでなくあちこちに支障が出てくる・・・という、患者さんを量産していました。
今はその方法が「絶対ダメ」と分かります。痛めている筋肉を押したら、ますます痛みますよね。。。ぶちぶち筋線維が切れるのが目に浮かびます…怖い。
でも、悲しいかな…。
痛い治療や施術の方が「効く」と患者さんは思ってしまうそうです…。
なので通い続けるそうです。
治ったら患者さんは次々と「卒業」するわけで、、、通い続ける必要がないのに…
そういう治療院は流行りますが、完治した患者さんが少ない、、、そのことを知って欲しい気がします。
(鍼灸治療は話が別ですよ。)